
【後悔したくない方へ】スレート屋根の“カバー工法”を選ぶ前に絶対知っておくべき7つの真実
2025年07月03日 10:57
こんにちは。「本質的な住まいの価値をつくる」ことを使命とする、ままかりハウスです。
「屋根が古くなってきたけど、葺き替えるほどじゃないのでは…?」
「業者から“カバー工法で十分です”と言われたけど、それって大丈夫?」
実は、そのお悩み――
放置すると、**住まいの“内部崩壊”**につながる可能性すらあるんです。
今回は、住宅の屋根リフォームとして人気の「スレート屋根カバー工法」について、
施工手順、費用相場、失敗事例、そして知られざる注意点まで、
1記事で全網羅いたします。
【第1章】そもそもスレート屋根とは何か?【専門用語解説つき】
スレート屋根とは、セメントに繊維を混ぜて圧縮成形した薄い板状の屋根材です。
正式名称は「化粧スレート」や「平型スレート」。
代表的な製品名には、
コロニアル(旧:クボタ松下電工)
カラーベスト(旧:ケイミュー)
などがあります。
🧠【専門用語解説】
野地板(のじいた):屋根材を支えるベースとなる板
ルーフィング:屋根材の下に敷く防水シート。雨漏り防止の要
屋根勾配:屋根の傾きの角度。緩いと水はけが悪くなる
【第2章】「カバー工法」って何をするの?
カバー工法とは、既存のスレート屋根を撤去せず、その上から新しい屋根材を被せる工法のこと。
簡単に言えば、
「古い屋根の“上にもう1枚屋根を乗せる”二重構造」
です。
🧠メリットとしては:
既存屋根を撤去しないため「廃材処理費」が不要
工期が短い(平均5~7日間)
住みながら施工できる
【第3章】施工手順をプロが“裏側まで”解説
実際のカバー工法の流れは、以下のようになります。
① 仮設足場+養生シートの設置
高所作業のため、まず足場を設置。
飛散防止のため「メッシュシート」を張ります。
② 既存屋根の状態チェック・棟板金(むねばんきん)撤去
※カバー工法は、既存屋根の構造がしっかりしていることが前提条件です。
屋根材の反り・割れがひどくないか?
野地板の強度に問題はないか?
ルーフィングがボロボロでないか?
この段階で雨漏りの形跡があれば「葺き替え」に変更する必要も。
③ 防水シート(ルーフィング)を新設
既存屋根の上に「改質アスファルトルーフィング」を張ります。
ここが一番の肝。
④ 新規屋根材(ガルバリウム鋼板・アスファルトシングルなど)を設置
重ね葺き専用の軽量屋根材を使用します。
代表的な製品は:
横暖ルーフ(ケイミュー)
スーパーガルテクト(アイジー工業)
エコグラーニ(ディートレーディング)
これらは断熱材付き・遮熱性あり・軽量という三拍子揃った製品。
⑤ 棟板金・換気棟の取付け
屋根の一番上の部分(棟)に新しい板金を設置。
この時、換気棟を取り付けると、小屋裏の結露や熱こもりの対策にも◎。
【第4章】費用相場と内訳を大公開
カバー工法の費用は屋根の形状・面積・製品ランクにより異なりますが、
30坪の戸建て(寄棟・2階建て)での目安は以下の通りです。
項目金額(税込)仮設足場15〜25万円棟板金撤去・清掃3〜5万円ルーフィング設置10〜15万円屋根材(本体+施工)60〜90万円棟板金・換気棟10〜20万円総額90〜150万円
🧠【コスト削減の落とし穴】
安すぎる業者は、ルーフィングを安物に変えていたり、板金の固定を減らして工期短縮したりするケースが。
最悪、5年で雨漏り→全張替えの二重苦に…。
【第5章】知らないと後悔する3つの注意点
⚠️1. すでに雨漏りしている屋根にはNG
カバー工法は「防水層の強化」ではあるが、「構造の修復」ではありません。
すでに野地板が腐っている場合、その上から被せても根本解決にはなりません。
→この場合は、野地板ごと交換する【葺き替え】を選ぶべきです。
⚠️2. 重量が増える
スレート屋根+金属屋根で約1.5〜2倍の荷重になります。
構造上問題がある古民家・2×4住宅などでは耐震性に注意。
⚠️3. 火災保険は使えないことも
「台風被害」などでのカバー工法の場合、
保険会社によっては「屋根撤去してない=修理扱いにならない」と判断されるケースも。
→申請時は必ず「見積書の書き方」や「被害写真の添付方法」にも注意を。
【第6章】カバー工法と葺き替え、結局どちらが正解?
🔎【結論】:
・「屋根構造が健全で、予算を抑えたい」→カバー工法
・「すでに雨漏り or 劣化が激しい」→葺き替え一択
【まとめ】カバー工法は“万能ではない”。でも、適材適所なら最強のコスパリフォーム。
スレート屋根のカバー工法は、
適切に施工すれば【あと20年安心して住める】素晴らしい工法です。
ただし、構造や現状を無視して「とりあえずカバーで安く済ませましょう」という業者には要注意。
私たちは、住まいの未来価値を“守る”ための判断こそ、プロの責任と考えています。
最後にひとこと――
「安さよりも、“信頼できる提案”を選んでください。」
0120‐666‐455