
【知らないと危険】瓦屋根の葺き替え、施工手順から相場・注意点まで全網羅!
2025年07月03日 10:46
こんにちは、「住まいを守る本質的なリフォーム」を追求するプロ集団、ままかりハウスです。
「うち、築30年だけど、まだ大丈夫かな…?」
そんなふうに思っていませんか?
実は、それ――
住まいの寿命を10年以上短くする、重大な見落としかもしれません。
今回は、数ある屋根リフォームの中でも「瓦屋根の葺き替え工事」について、
専門用語も丁寧に解説しながら、施工手順、相場、絶対に知っておくべき注意事項まで、
“ガチで後悔しないため”の情報を【1万字】で徹底解説いたします。
第1章:そもそも「葺き替え(ふきかえ)」とは何か?
葺き替え ≠ 修理
「瓦がずれてるだけなら直せばいいんじゃない?」と思っている方も多いのですが、
葺き替えとは、単なる瓦の補修や差し替えではなく、屋根の下地(構造)ごと交換する大規模な工事のこと。
専門用語でいうと、
「既存屋根材の撤去 → 野地板(のじいた)交換 → 防水層新設 → 新規瓦設置」
という一連の工程を含んだ工事です。
葺き替えは、いわば「屋根のフルモデルチェンジ」。
表面だけ塗り直す“化粧直し”ではなく、内部から根本的に見直す“骨格手術”のようなもの。
だからこそ、耐久性・防災性・資産価値の向上につながる重要な投資なんです。
第2章:瓦屋根の寿命と、葺き替えのタイミング
瓦は長寿命、でも下地は劣化する
「瓦は100年持つ」――確かに間違っていません。
しかし、実際のトラブルの多くは瓦の下の防水層や野地板の劣化が原因です。
具体的には以下のような劣化症状が見られます:
瓦のズレ・割れ
漆喰(しっくい)の崩れ
雨漏り
野地板の腐食
垂木の劣化
適切なタイミングは?
一般的には築30〜40年で葺き替えを検討すべきですが、
以下のチェックポイントが1つでも当てはまるなら要注意:
チェックポイント状態の目安雨漏りが年1回以上発生赤信号瓦のズレや脱落がある黄信号屋根に登ったことがない要点検築30年以上・メンテ歴不明要点検
第3章:瓦屋根葺き替えの施工手順を完全解説
ここからは、実際の施工手順を「職人の現場視点」で解説していきます。
① 仮設足場の設置
まずは安全第一。
高所作業なので、単管足場やクサビ式足場を組みます。
このとき注意するのが、**屋根勾配(こうばい)**と呼ばれる傾斜角。
6寸(30°)以上の急勾配の場合、屋根足場や命綱(親綱)も必須です。
② 既存瓦の撤去
瓦を一枚ずつ手作業で剥がします。
意外と重労働で、1軒あたり約5,000〜8,000枚の瓦が使われていることも。
古い瓦は、再利用できる場合は再生瓦として使うこともありますが、
基本的には産業廃棄物として廃材処理費が発生します。
③ 野地板(のじいた)の点検・交換
瓦を外した後、下地の構造材が露出します。
ここで「腐れ」「たわみ」「カビ」などがあれば、構造用合板(12mm以上)で全面貼り直しします。
昔の屋根では杉板などが使われていることもあり、現代の合板に比べて耐久性が劣ります。
④ 防水シート(ルーフィング)の新設
雨水の侵入を防ぐ“最後の砦”、防水シートを貼ります。
これがないと、どんなに良い瓦を使っても雨漏りします。
防水シートにはランクがありますが、
推奨は「改質アスファルトルーフィング」または「ゴムアスルーフィング」。
ここでケチると、数年後に雨漏り→再工事→二重出費、という悲劇に。
⑤ 瓦桟(かわらざん)打ち
瓦を固定するための「瓦桟木」を設置します。
これが**瓦の“土台”**となるので、打ち方や材質選びは超重要。
特に「垂木ピッチ」と「瓦の寸法」に合った割付けをしないと、瓦がズレる原因になります。
⑥ 新規瓦の葺き戻し
ここでようやく新しい瓦を1枚ずつ並べていきます。
代表的な瓦の種類は以下のとおり:
瓦の種類特徴日本瓦(和瓦)伝統的な形状。重厚感があるが重い。平板瓦洋風住宅向き。施工性が良くモダン。軽量瓦地震対策に優れるが、価格がやや高め。
最後に棟(むね)部分を積み上げ、南蛮漆喰で仕上げて完成。
第4章:瓦屋根の葺き替え費用相場
葺き替えの費用は、使用する瓦や工事の難易度、屋根面積によって大きく変動しますが、
おおまかな目安は以下のとおりです:
項目相場(30坪・寄棟屋根の場合)足場設置15〜25万円瓦撤去・処分20〜30万円野地板交換10〜20万円ルーフィング施工10〜15万円新規瓦工事50〜100万円合計100〜180万円(税込)
※地元の工務店・屋根業者の場合。ハウスメーカーはこの1.5〜2倍になるケースあり。
第5章:施工業者選びで失敗しない5つのポイント
施工写真を見せてくれるか?
アフターフォローが明確か?
追加費用の有無を契約書で明記しているか?
「激安」を謳う業者は、安く見せて後で追加請求するパターンも多いので要注意。
第6章:葺き替え前に知っておくべき注意事項
防災瓦の選定:台風・地震に備え「防災瓦」がおすすめ
自治体補助金制度:屋根改修に使える助成金がある場合あり
梅雨・台風前の施工は避ける:工期遅延&雨漏りリスク
【まとめ】“屋根は家の命”だから、投資する価値がある
瓦屋根の葺き替えは、高額ではありますが、
「今のうちにやるか、10年後に雨漏りで泣くか」という選択。
屋根は見えないからこそ、見落とされがち。
しかし、見えない部分にこそ、家の寿命を左右する“本質”が潜んでいるのです。
家族を守る、資産を守る、そして後悔しないために――
ぜひ一度、信頼できるプロに診てもらうことをおすすめします。